最近ツイッターにばかりいてDNは放置していたんだけども、そのツイッターで気になる話題があったので、生存報告代わりにつらつらと書いてみようかと

日本の二次元文化において異性装というのはよく描かれていて、浮世絵しかり、僕の愛した漫画でいうと「日出処の天子」「放浪息子」「もやしもん」「げんしけん」「海月姫」「ボクらは魔法少年」あたりが今回の男の子が女の子の格好をするという文脈に通じるものがあるだろうか。
漫画というカテゴリ以外でいうとその数はそれこそ数えきれないだろう。FGOのアストルフォ、ギルティギアのブリジット、シュタインズ・ゲートの漆原るか、バカテスの秀吉などなど。
また、僕自身は作品未読ではあるけれどもストップ!!ひばりくん!などもエポックメイキングとして有名である。
ただ今回はそういった作品群の紹介ではなく、あくまでそういった作品やキャラに触れてきたなかで蓄積してきた自分の思考をここにまとめてみようというものである。

異性装のキャラは二次元文化におけるイデアとして、ビザール、エロス、ファッションという三要素で構成されてきた。ビザールとしてはギャグとしてであったり神秘性もしくは不気味さであったり、エロスは非日常の色情からLGBTの一要素としてまで、ファッションは似合うからしたいからなにより作者のさせたいからである。
そしてファッションとしての異性装が既に二次元文化において存在しているならば今回の男の子だってお姫様になれるは特別取り上げることではないのではないかという疑念が出てくるのだが、ここで重要なのは、日曜朝の女児向けアニメ(実際の視聴層はさておき)で、見た目が似合ってるからではなくただひたすらにしたいからするという宣言をしたということである。
特にプリキュアという少女アニメという前提ゆえに件の少年アンリは凄い美少年ではあるのだが、似合う似合わないや周囲の否定や嘲笑といったものに拘泥するのではなく、あくまで自己実現を肯定したことに意義がある。

ファッションとしての異性装を主題においた漫画といえば僕の愛する「放浪息子」だが、これはコミックビームという青年誌連載であり、少年少女の青春群像劇として素晴らしい作品ではあるもののやはり大人向けと言うべきだろう。特に主人公は可愛い、似合う、というテーゼありきである。その親友のマコは可愛くない、似合わないというコンプレックスを抱えながらも異性装と向き合ってゆくのだが、こちらは女の子になりたい、男性が好きというトランスジェンダーであり、したいからするというよりは必要に迫られてと言い換えてもいいだろう。
そういう観点からすると作品終盤で出てきた海老名が一番しっくりくるだろう。
既婚者で子供もいる異性愛者であり似合わないことを自覚しつつも異性装をして街に出かけるのである。とはいえ周囲には伝えておらず、子供が長じるまでに止めなければと葛藤するのがメインではあるが。

また、異性装をしないもしくは知らない人からはビザール、エロス、ファッションとして捉えられやすいが、逆に理解のあるもしくは理解しようとしている人からはLGBTとして見られてしまう。しかしながら異性装すなわちトランスジェンダーという思い込みもまた危ういものであり、今回の男の子だってお姫様になれる!は自分のしたい恰好をするとは数珠つなぎの一つの文脈ではなく、劇中でも違う場面であるということを失念してはいけない。
ここまで異性装というテーマで語ってきたが、少年アンリのいう「僕は自分のしたい恰好をする。自分で自分の心に制約をかける。それこそ時間、人生の無駄」のしたい恰好をするというのは異性装に限った話ではなく和服であろうがピエロであろうが関係ないのである。

次回へ続く
ドーモ。モンスト=オジサンデス
半年くらいTRPGも出来ずにモンストばっかりやってたんですが、最近GP楽しそうなので久しぶりに静岡出ることにしましたよっと

チームメイトも揃ってばっちり予約完了
今回はデッキちゃんと鞄に入ってました(挨拶)

使用デッキは4Cサヒーリコピーキャット
環境的には機体を使うべきだったんだけど、間違いなくラウンド中に飽きそうだったので、最後まで飽きずに遊べるサヒーリで

そしてデッキが明らかに難しそうなので、今回は久しぶりに二時間も練習。これは負けフラグですわ

というわけで簡易レポ

一回戦
赤緑タッチ黒エネルギー 勝勝
マッチ終わった後のフリプと若干記憶が混同してるけど、本番は相手マナ詰まってるところに無限コンボ決めたり飛行機械トークンで殴り勝ったはず

二回戦
赤黒ゾンビ 負勝勝
メインは3ターン目にマナクリ出した返しには墓地から色々帰って来て10点以上クロックあって、マナクリチャンプしたら目無しだわスルーしても次のターンのアタック食い止めるブロッカーいないわであっさり負け
が、2、3ゲームと続けて相手がマジックの闇に呑まれて、特に3ゲーム目は2枚目の土地を引かれないまま勝ち

三回戦
4Cサヒーリ 勝負勝
懸念してたミラーマッチ。二時間の練習内容は機体と黒緑としかやってなくて、ミラーは完全に初体験。とりあえずチャレンジャー気分で行ってみたところ、1ゲーム目はお互い1度もブロックすることなくすれ違いのまま戦闘が続いてそのまま殴りきって勝ち。2ゲーム目は無限コンボ決められたんだったかな?3ゲーム目がお互い殴りあいになりそうになるも相手がマナスクリュー。しゃあなしでタップアウトして生物展開してきたところでこっちのトップデッキが無慈悲なサヒーリ。序盤にアド取ってから鎮座してた猫が無限にフレンド連れてきて勝ち。


四回戦
白黒赤機体アグロ 勝負分
ここで絶対当たりたくない機体アグロ。練習の結果わかったのは、当たったら除去いっぱい引き込んで無限コンボ決めるくらい。お祈りしながらの一本目はチャンドラをひたすらチャンプと除去で守って奥義まで持っていって勝ちという想定外な勝ち方。もろたで工藤!と思ったら二本目は金属の叱責とかしっかり引き込まれたりしてどうしようもなく負け。このあと三本目開始時点にトラブルがあって10分程中断。たちおさんとカーネルさんにはご心配おかけしました。なにがあったかは書かないけど、とりあえず僕と対戦相手はお咎めなしという事で延長10分貰って再開。相手トリマリしてすまんが勝ったなと思ったらジャッジから延長5ターンのお達しが。相手トリマリにもかかわらずサヒーリにきっちり金属の叱責あわせられて、1ターンもしくは5分足りなくて引き分け。

五回戦
ID


で参加人数32切ってたので五回戦終了からの決勝ラウンド4位抜け


準々決勝
黒緑蛇 負勝勝
一本目相手マナスクリューしてくれてるのに、こっちはそれ以上のスーパーマナフラッドした上に眠気がマックスに来てミスってワンチャンも潰して、いいとこなく負け。そしたら相手も昨夜仕事が押してたそうでほとんど寝てなくて同じくらい睡魔がピークに来てたという事でなんだかぐだぐだな雰囲気に。とはいえ基本的なデッキ相性はいかんともし難く二本目三本目と勝ち。特に三本目は戦場のサヒーリ落とされて手札のサヒーリもハンデスされたのに数ターン後には三枚目のサヒーリがニッサの誓いから駆けつけてくれるという引きの強さ。ただ二本目は6ターン目くらいには勝ってたのに、しかも直前の相手のターンには勝つための手順も思い付いてたにも関わらずなぜかそれをせずに危うく負けかけたりしたけども


準決勝
ジェスカイサヒーリ 負負
機体以上に当たってはいけない相手。メインは勘違いして投了すべきじゃないのに相手がサヒーリとフェリダー並べただけで投げちゃって、二本目は否認ケアして3ターン目サヒーリじゃなくて、四枚目のとちを探しにならず者の精製屋連打してたら最後まで土地四枚目引けなくて、あっさりコンボ決められて負け。どうせ土地詰まってる上に元々不利なんだから3ターン目サヒーリブッパするか、せめて6ターン目からは意固地にならずに土地フルオープンしてエンドすれば違う展開になってたのに、恥ずかしい負け方


というわけで長くなったけど二没でしたとさ。
次回は四時間は練習しよう
四国のマジックプレイヤーの中には結構な数のTRPGユーザーもしくは元ユーザーがいるっぽいので、1度四国各県のプレイヤーが揃ってセッションをしてみたいなーと

それにマジックの誕生した経緯からしても、マジックプレイヤーとTRPGって親和性強いと思うし、潜在的にTRPGに興味ある人も多いはず

ここ何年間か動画で見たことあるけどやったことないって人もいっぱいいるみたいだし
えるしってるかせんにんはまじっくぷれいやーだぞ

というわけでいつものごとく直前デッキ丸借りぶっつけ本番大会です
安芸組にはいつも迷惑かけてすまぬすまぬ

四国頂上位予選@高知
デッキは白青タッチ黒機体
去年の頂上位で使った白青フラッシュ現代版という事で非常に手に馴染み、予選ラウンド3‐1‐1で4位抜けからの決勝ラウンドも相性のいいデッキと二回当たれて、そのまま決勝進出
最後はトスって貰って権利ゲッツ
なお1日通して青黒コントロールと黒緑にしか当たらなかった模様
唯一負けた黒緑相手もミスってなければ普通に勝ててたので、こういうところにぶっつけ本番の怖さがありますな


PPTQ@高知
さあ昨日めっちゃ勝ったし今日も白青タッチ黒機体でブンブンするぜと思ったら、カバンにデッキが入ってないことが判明
恐る恐るプロに聞いたら案の定デッキ返していたことが発覚
そして今日会場来れないことも同時に思い出してあっちょんぶりけ

とりあえず会場入りして、ひたすらみんなにデッキ余ってないか聴きまわったところ、ヤナギくんがデッキを貸してくれるという神対応
デッキは昨日散々対戦した黒緑
ただ自分で使うのは純粋に始めてなので、あらゆるアクションで悩みまくる
特にウルヴェンワルド横断が死ぬほど悩ましくて1日通してグギギと唸ることこの上も無し

とはいえデッキ回すのに馴れてきたおかげで尻上がりに調子上がってきてなんとか3‐3にはまとめることに成功

サイドボーディングミスってなかったらあと一勝は上積み出来たかなー

ついでに6回戦中5回愛媛勢と当たるというちょっと面白い感じに

ヤナギくんは突然のことなのに快くデッキを貸してくれて本当にありがとうございました

ヤナギくんの心の広さは海より広いでしかし

M神くんは優勝おめでとう!
セッション開始前。
天の声から四人のプレイヤーに指示が下される。
「今回はプレイする前に特別なカルマの投票を、PCではなくPLにしてもらいます」
「えーどゆことー」
「時間ないからちゃちゃっと行くぞい。ざっくりイメージで投票よろしく」
カルマは以下。
・王道。ソードワールドとかお好きでしょ。
・戦士。バトルジャンキー。
・演神。ロールプレイ重視。
・混沌。リアルキジルシ的な。
・番人。フレーバー重視的な。
・愛されし者。みんなのアイドル。
お互いがお互いをよく知るからか票が割れることもなくすっきり決まり、各々異能と代償を取っていると―
「戦士ツエー」
「番人強いけどめんどくさいなぁ」
「ちょっちょっと待って愛されし者ルルブ読むだけで精神点減るんですけど!」
「今のうちにメモれるだけメモるか、仲間に読んでもらったらええんやで」
「いやいやそれにしても―」
「はい時間ないからスタート」


元旦からここオオサカでは東洋最大の宿泊型ゲームコンベンションOGC(オオサカゲームコンベンション)が開催されていた。開催期間は元旦朝から1月5日の夜まで。
そこに四人の亜侠が遊びに来ていた。彼らは四人ともTRPGジャンキーなのである。
そんな彼らが「通常のRPGでは満足できない遊侠募集」という張り紙を見て、とある卓に集まったところから今回の物語は始まった。
まずは正月早々セッションを楽しむ四人の亜侠を紹介しよう。

怪盗少女。80歳。男性。
西アジア出身。本名は捨てている。
愛用のカラシニコフで敵を殲滅する荒事屋。これまでの亜侠稼業においてキジルシの異能をひたすら獲得してきた生粋のシリアルキラーといってもいいかもしれない。特別カルマは≪愛されし者≫。
特記事項・ソム・パットと中の人が同じである。刑期1/7。

パコ・ダンコー。63歳。男性。
ヒスパニック系ロシア人。通称怪盗ウルフ。
犯罪のスペシャリストであり、技術屋としての意地であらゆる情報を射抜く情報屋でもある。なお中の人は大体情報屋になってしまう不憫な人でもある。特別カルマは≪番人≫。

ヴァシリィ・ザンギエフ。26歳。男性。
ロシア人。通称紅の蝶々。
伝説的な殺し屋。滅多に姿を現さないが、一度血戦の場に舞い降りれば愛用のエル・マリアッチで敵を虐殺する人間兵器。無駄なことはしないスマートさが売り。特別カルマは≪戦士≫。

東郷タクヤ。25歳。男性。
日本人。通称ダブルオーシャーク。
オオサカの街で長く亜侠として活躍している道化師。数々の依頼をこなしてきた彼はチームが変わるたびに様々な役割をこなしてきたことによりあらゆるカルマを横断して異能を獲得しており、よくいえばマルチプレイヤー。悪く言えば器用貧乏な男である。特別カルマは≪戦士≫。

そんな彼らが座ったのは天羅万象・零というロールプレイ重視型のシステムであり、1月2日の朝にゲームを始めたのに、終わったのは同日の夜である。

妄想仙人と名乗ったGMはセッション終了後の打ち上げにて彼らにこう持ちかけた。

「君たちをただのゲーマーではないと見込んで一つ仕事の依頼をしたい。もちろん報酬も出そう。これはセッションではなく、リアルな依頼だ」

彼が言うには―
・元旦の夜に参加者が一人殺害される事件が起こった。
・事件そのものは鉄の規律を誇るOGC運営委員会が隠蔽している。
・好奇心と情報収集能力に長けたゲーマーの中では既に噂になっている。
・殺人事件の被害者と犯人を調べてほしい。
・報酬は札束四つと趣味のおたからを一つ。

必要な情報をひとしきり説明したあと、妄想仙人はこう付け加えたのであった。
「同じTRPGを愛する仲間の死を純粋に悼むからこそお願いしたんだ。それに・・・こんな面白そうなこと見過ごす手はないからね」

誰ともなく依頼を受けることになるももはや深夜も間近である。情報収集は翌1月3日の朝からとあいなった。

ここで駆け出し亜侠だと時間ギリギリになるところであるが、キャラシのカルマ欄が限界まで埋まっている者もいる彼らにとってはわずか1日で情報を集めきってしまったので、ここでは彼らの集めた情報と、特に印象的だったイベントのみ記そう。

・被害者について
事件の被害者は元旦の深夜、0時から5時くらいまでセッションのマスターをしていた。PLとして参加した四人が被害者に最後に会った人物である。
被害者の名前は河嶋陶一郎。彼の持ち物は全て何者かによって持ち去られていた。
河嶋は、自作のオリジナルTRPGのGMをして遊んでいた。

・河嶋とセッションをしたPLについて
PLの一人はヴィクトリーという男性。2時頃に眠くなってセッションから離脱。
PLの中にはBとQ‘sというカップルがいた。二人は恋愛ロールプレイに熱中するあまりいいムードになり、セッションから離脱。4時頃近場のラブホテルで情熱的に愛し合っていた。
最後に残っていたのは『夕方になると太る』タカと名乗った男性。ゴスファッションに身を包み、ツンツンした女性魔法使いっぽい口調で話し続けていた。河嶋のセッションには一番熱心に参加しており、是非そのルールブックを譲ってほしいと話していた。

ここまで情報が出た時点で中の人たちが
「これ俺じゃん」
「BとQ’sはまさか男同士じゃないですよね」
「まさかー」
「この流れ明らかに俺犯人やん」
とか言ってきたけども、実在の人物とは一切関係ございません。

・タカについて
ゴスコスの男性は無数におり、タカという名前も本名ではなく参加者リストから調べるのは不可能である。
フリー卓のPL募集を丹念に調べると、1月5日の昼に「タカ」がPLを募集していることが分かる。シナリオ名は「浮気娘が暗黒太陽」。システム名は不明。

・情報収集中の特徴的なイベント
ついソードワールドの卓に飛び込んでしまった挙句、リドルを解けずに精神にダメージを受ける怪盗少女。
数年ぶりに地元のTRPG仲間と出会い旧交を温めるパコとザンギエフ。
同好の士と出会いテンションがバクアゲした結果性業値が減少する東郷。
なお性業値を下げたい東郷は情報収集がひと段落したあとは一人同好の士を探すためにOGC会場を一人彷徨っていた。(二回探しあて性業値をさらに下げることに成功)

早々に情報を集め終わり、5日の昼までどのように過ごすかというところで、パコが妙案を思いついたのか、BとQ’sがしけこんだラブホテルを探し始める。すぐに突き止めてホテルに突撃するも受け付けのおばちゃんにあえなく止められる。
男女が二人きりでかつ話が進まないとなれば選択肢は一つである。
とはいえ恋愛そのものには強くないパコは強引な手は使わずにおばちゃんを真っ向から口説き落とす。
無事トリコにしたパコはBとQ’sがよろしくやってる個室へと赴く。
そこまできたところでBになんらかのシンパシーを感じたのか怪盗少女がカラシニコフを持って突撃しようとするも―
「待って待ってちゃんと考えがあるから」(パコの中の人)
「いやそんなこといって云々」(少女の中の人)
「お手洗い行ってくるから中の人は適当にまとめておいて」(天の声)

というわけで相談(トイレ)タイムになにがあったかは定かではないが、パコはBとQ’sに自身の表の顔である路地裏探偵の名刺を使って言葉巧みにカップルを誘い出すと、タカが使用しているシステムが間違いなく元旦に河嶋がGMをしていたシステムと同じものであるかどうかのチェックを頼むのであった。
さらに同時進行で河嶋のオリジナルシステムについての噂をネットに拡散。相対的に価値を失わせようとする。
これには怪盗少女も恐縮しきりである。

さらに妄想仙人に対して改めてタカをどのように処理すればいいかを確認したところ、故人の弔いになることとできるだけ面白い結果になるようにという言葉を引き出した。
誰が言い出したか警察に突き出そうという話も出たが、オオサカ市警のマリア・ヴィスコンティにコネのある者がマリアに連絡するもそんな事件自体把握してないし興味もないとすげなく断られる。
色々案を出しつつも最終的に河嶋のオリジナルシステムを独占させないためにネットにシステムを公開しつつ、タカは裸にひんむいてOCG会場にさらしあげるというなんとも某巨大掲示板的な作戦を行うことに。

そんなこんなで1月5日の昼である。
タカがGMを務める卓に座る四人。彼が自身満々に世界観やルールを説明するシステムはその名も≪サタスペ≫。
遠巻きに観ていたカップルからは河嶋のオリジナルシステムと同じものであるという合図を確認。
とはいえOGC会場で刃傷沙汰はまずいとみて、ひとまずセッションを終わらすことに。
セッション終了時に待ってましたとばかりにパコが
「打ち上げ行きましょう!」
とタカを会場外に連れ出すことに成功。
そのままタカの部屋までなだれ込むことに。
そこまできてとうとうタカを問い詰め始める。
するとタカは観念したのか
「もはやこれまで」
と言ったかと思えば懐から一冊の黒いファイルを取りだす。
「ふふふ・・・あなたたちにこのルールブックの力を見せてあげる!≪夕方に太る≫タカが命じる!わが呼び声に応えて現れよ≪ベンガル虎≫!」
ぐにゃりと周囲の空間がゆがむ。
気がつけば四人はなぜか天王寺動物園の一角に立っている。
目の前には二頭の虎を従えたタカ。
「入門用のシナリオだけれど・・・あなたたちにクリアできるかしら」

血戦開始である。
~中略~
ザンギエフのエル・マリアッチが火を吹いて血戦終了。

正直ベンガル虎が10頭いてもぐだるだけで確実にPCは一人も落とせないくらい戦力差があるからね。仕方ないね。

こうして無事タカを素っ裸にひんむいて、≪サタスペ≫は河嶋陶一郎の名前とともに永遠にネット上で共有される極上のシステムとなった。
それでも殺人事件そのものはOCG運営委員会によって完璧に隠蔽されたのか全く騒ぎになることはなかった。

全ての報告を聞いて満足した妄想仙人は約束の報酬を支払うとともにこんな言葉を彼らに送るのであった。

「一部の人間だけが知っていればいいこともある。今回の事件は、わたしと君たちが同じテーブルで体験したセッションのようなものだと思ってくれたまえ」

おしまい。


注意。スタック大量にあるため長文です。


12月29日(木)。深夜。
他の三人が昼から夜にかけて地獄湯巡りや情報収集に悪戦苦闘していた中で、ニザリの罠にかかって治療に専念していたミス少女が復帰。生活リズムが狂ってしまったので、一働きしてまた睡眠を取ることにする。

12月30日(金)から31日(土)の朝にかけて
必要な情報をかき集め、あとはひたすら地獄湯巡りをしていた【血と薔薇とゴスロリキャッツ】。地獄湯巡り中に起きた様々なろくでもない出来事についてはメンバーごとにまとめてお送りしよう。

・山本しま
女湯に入ろうとしたところで足を滑らせ、風呂で溺れてしまう。起き上がるとなぜかローマ時代の温泉施設にタイムスリップしてしまい顔の彫りが深い族に囲まれてしまう。再び現代に戻るとなぜか色々上手くいくようになってしまう。(あらゆる判定の難易度が1減少)
風呂に入ろうとするたび大失敗をして、精神がゴリゴリ削れる。
とはいえ風呂の制覇数ではチーム2番手。

・ミス少女
情報屋として培ってきたフットワークでひたすら地獄湯を制覇していく。もちろん制覇数ナンバーワン。
周りの大失敗を見てひたすら胃痛で精神をゴリゴリ削りつつ、毒抜きされた自前の食事をパクつくだけのお仕事。
彼女がいなければミッションは失敗していたであろう実力者にして、変なフラグも回避し過ぎて地味になってしまう悲しい女の子。

・ボリス・マーヒル
なぜかローマ時代にタイムスリップする以下略。
男湯をひたすら制覇していくお爺ちゃん。
ナンパされるも恋愛が朴念仁(恋愛レベル1)のせいでスルーしたり、タイムスリップだけでなく大抵のイベントを他の三人が経験した後で引き込んでしまうため、とにかくインパクトにかける悲しいお爺ちゃん。


・ソム・パット
実は最初の二日間一度も風呂に入れていないのである。車に乗ったまま風呂に入ろうとしていた模様。
しかしお爺ちゃんと違ってお洒落(恋愛レベル6)な彼は、ナンパをされては色々奢らせ、シトロエンを華麗に運転して次の男湯に向かおうとすれば偶々なのかわざとなのか女湯に向かってしまうという1人ラブコメモード。
なおお湯の中に鮫がいたこともあったが、結局車ごと風呂に入っていた彼にはなんともないぜ!


他にも地獄湯全体で鮫が中に入ってる風呂が3ヵ所もあったり、道に迷ったりのぼせたりお湯の温度が恐ろしいことになったりもしつつ、全ての風呂を制覇することに成功。全員揃って神秘の湯へ。


12月31日。(土)。昼。
四人が神秘の湯に入ると、甘美な湯にとろけそうになったり新たな趣味に目覚めたりするメンバーがいるなかで、山本しまの近くに謎の中国人がするするすり寄ってきて、神秘の湯で溺れ死んだ少年の悲劇的伝説を聞いてもいないのに切々と語り始める!
悲劇的男溺湯的神秘湯の神秘の力によって山本しまの性別が逆転!尼さんから坊さんへ!
驚く間もなく四人の額に「大」、「仏」、「頭」、「頂」という文字が一文字ずつ浮かび上がる。
四人が次は大仏かーと言ってると、神秘の湯の物陰に隠れていたニザリが
「なるほど!そんなところに!」
と言って走り去っていく。
その言葉を聞いた四人の反応はキッチリ二つに別れた。
冷静沈着かつ戦闘向けでないミス少女とボリスは宿泊施設にアイテムを回収に行く。
ケチャップ(追跡ルール)に有利な車に乗りっぱなしのソムと、ただでさえ数珠で仏敵を昇天させる気満々なのに性別が変わって恥じらうことすら必要なくなった山本しまの二人はそのまま追跡に入る。
いくら凄腕の暗殺者とはいえ、徒歩と車では勝負にならず、あっという間にニザリに追い付いてしまう。


【仏の死闘】
オオサカ大仏の頭の上。足を踏み外せば即死してしまう高所。一歩遅れたミス少女とボリスも合流し、ニザリ一味と対峙する。
ニザリ一味は三下を三人展開する。数の上では互角だが、頭頂に陣取ったニザリは人質を取っていた。
ミス少女が初日に出会って以来顔を見せなかったビクトリア・レストレード警部である。
「こいつを殺されたくなかったら大人しくしろ!」
「貴方達、無益な争いは止めるのよ!すぐに応援の経常達がやって来て両方逮捕するんだからね!」
ニザリとビクトリアがそんなやりとりをしていると、【血と薔薇とゴスロリキャッツ】の誰かが言った。
「いやそんなこと言われてもその女の人知りませんし」
どっちに当たってもいいやとばかりに無造作に発射された一発のチフスぺの銃弾。
ゆっくりと吸い込まれていったのは・・・
ビクトリアの腹部であった。
倒れ行く彼女はこう叫ぶ。
「すぐに応援は来るわ!後悔なさい!」
八人のアウトローに残された時間は僅か。全員が行動を終えた時点で警官隊がやって来るだろう。
飛び交う銃弾。下手に避けては落下してしまうせいで我慢して被弾するしかない。
敵味方倒れ行くなか、山本しまの必殺の一撃が迸る。
「拙僧はキチガイではない!!」
一撃絶命するニザリ。
ニザリが倒された途端に逃げ出す三下。
大仏の頭に隠された釈迦の遺骨【仏舎利】が4つたちまちのうちに現れる。

さあ俺達も脱出だと行こうとすると、ソムがやることがあると一人残ってしまう。
大仏の頭上に残されたのはソムと重傷を負ったビクトリア。
ソムはおもむろにビクトリアに近づくと、彼女を無言で押し倒し、ナニを始めてしまう。
愛に生き愛に死すラブニャンであるソムにとってその下半身の衝動は押さえきれなかったようである。
ひとしきり楽しんだあと、トリコとなったビクトリアと彼の周りには警官隊の山、山、山である。

「現行犯!逮捕!」
「当然だよなあ」(天の声)

ソムが逮捕されたと聞いた三人は仏舎利を一つだけ川田に渡すと、粛々と報酬を貰って退散するのであった。

後日裁判が行われ、傍聴に行った三人。
ソムに下された判決は
「有罪。懲役セッション七回。」

「どういう意味?」(中の人)
「ソムの中の人が、別キャラで七回セッションこなすまでソム使用不可」(天の声)
「なるほどなるほど」(ソム以外の中の人)
「まあサタスペで七回とか一瞬ですし(震え)」(ソムの中の人)

教訓
下半身はコントロールしよう

おしまい




12月28日。(水)。夜。
川田からの依頼をこなした即席チーム【血と薔薇とゴスロリキャッツ】の面々。なんとなくミナミにある亜侠御用達のbar【ジェイルハウス】でだらだらと過ごしている。
するとだらけきった空間に大きな声が響いてくる。

「おおっ!この間はお疲れちゃん!約束通り仕事を持ってきたぞ!」

foilコレクター、川田である。

「ワシのコレクター仲間に八木沼という古美術好きがおってな。彼がとある品物を探しておる。報酬もたっぷり用意してあるのを預かっておる!受けてくれるな!」

うむを言わせぬ彼の勢いに押されて、いつのまにやら依頼内容をメモ書きし始める四人。これからも彼や彼の友人のコレクション収集につきあわされる未来が予感される場面である。
川田の説明を纏めると以下のようになる。

・ターゲット
世界中を旅した伝説的狂気の建築家、照前(てるまえ)呂前(ろまえ)が遺したとされる「呂前の秘宝」

・「呂前の秘宝」
詳細は不明だが、呂前の遺言によると、十三にある【地獄湯】のどこかにある。

・地獄湯
オオサカ屈指のトラディッショナルヤクザ組織【地獄組】の運営する賭場兼超巨大スーパー銭湯。実は呂前が生前に作った最後の作品であり、108つの風呂全てを味わった者は「呂前の秘宝」に導かれると言われている。

・108の風呂
普段は107つしか入れないが、年末特別企画として大晦日の夜まで秘湯【神秘の湯】が公開されている。

・報酬
必要経費として事前に札巻三つ。成功失敗に関わらず礼として札束一人一つ。無事ミッション成功の暁にはチーム全体にトランク一つ。

ここまでは淡々と聞いていた四人だが、呂前の遺言を聞いたところで一気にやる気が出てくる。

「地獄湯にこの世の全てを置いてきた。欲しけりゃ奪え」

世は正に大銭湯時代!!

某大人気海賊漫画のようなセリフに沸き立つ面々に川田が最後に一言。

「呂前の秘宝を他の勢力も狙ってるようだからくれぐれも気をつけろよ」


12月29日。(木)。朝。
地獄湯に来た四人は早速地獄湯ご利用案内に目を通す。そこには
・男湯ゾーン
25種類。
・女湯ゾーン
25種類。
・水着ゾーン。
30種類。混浴。
・ギャンブルゾーン
27種類。混浴。
・神秘の湯
1種類。混浴。
・宿泊施設
お荷物預かります。重傷未満の肉体点ダメージもたちまち治ります。
・注意
宿泊施設以外に持ち込めるお荷物は御一人様一つのみとなっております。

「これは運がいいわ。ちょうど男女二人づつ別れてる」
「まず男湯女湯制覇してから水着ギャンブルと行きましょうか」
「情報収集は呂前の秘宝についてと別勢力についてじゃよ」(天の声)
「情報収集したらお風呂入れない?」
「入浴と情報収集は同時にしてよいぞ」(天の声)
「拙僧はキチガイではない」
「入浴をマルチタスクで二回するとかあり?」
「しょうがないにゃあ...いいよハート」(天の声)
「やったぜ」
というチーム四人と天の声(仙人)のやりとりが番台近辺で交わされたあとはそれぞれひとまず宿泊施設へ荷物を預けに。

ミス少女
「情報収集は私がしっかりしなきゃ。お風呂にもマルチタスクでガンガン入ることになりそうだし食事を持っていくしかないわね」

山本しま
「ひゃあ数珠しかねぇぞ!!」

ボリス・マーヒル
「自転車持っていっていい?」
「自転車もアイテムには違いないからよかばいよかばい」(天の声)

ソム・パット
「じゃあ僕シトロエン2CV(車)!」
「まあ地獄湯メチャメチャデカいやろしいいんちゃう(建前)ひゃあキチガイこわい(本音)」(天の声)


こうして若干名おかしなことをしつつも早速地獄湯巡りである。

まずは四人で情報を集めつつお風呂もガンガン入っていく。その中で情報収集のスペシャリスト、ミス少女が「呂前の秘宝」について調べあげる。

・「呂前の秘宝」
地獄湯の107種類の湯に入ったものたちが同時に「神秘の湯」に入ると明らかになる。107種類は分担可能。
「呂前の秘宝」を入手した者は、悟りを得て神の力を得る。

情報収集を終え、最初の湯に入ろうとしたところで一人の金髪碧眼で眼鏡の美女に声をかけられる。

「あなた亜侠でしょ。あたしはオオサカ市警刑事部捜査課のビクトリア・レストレード。あたしが来たからには不法行為は発見次第逮捕するんだからね」

そう言うとミス少女の答えも聞かずに何処かへと去っていってしまう。
気を取り直して入浴するミス少女。しかし、短い時間で情報収集と入浴をこなして精神的に疲労した彼女が持ち込んだ食事に手をつけたところ、即死寸前のダメージを肉体にくらってしまう。訳もわからないままに宿泊施設に一度搬送された彼女は大金を支払ってなんとか無理矢理回復してもらうも夜まで安静にすることに。

残された三人で今度は別勢力についての情報を集めるとこんなことがわかった。

・別勢力について
彼らはククバットに依頼して四人を殺そうとしている。暗殺者のリーダーは「毒師」ニザリ。ミス少女が地獄湯内に持ち込んだ食事にいつの間にか毒を混入させていたのである。
しかし、彼らは地獄湯を差配している地獄組と、彼らの所属している沙京流民との関係を考慮し、地獄湯内では直接手を出せないことがわかる。


後編へ続く




年の瀬も差し迫った12月のある日、4人の男女亜侠がバカンスからオオサカの街へと帰って来た。

ミス少女。アフリカ出身の女性。20歳。
本名を捨てた彼女は元々夢見るセクシーピストルズというチームに所属していたが、亜侠の仕事に厭きていたのだろうか、特に何もせず寝まくっていたようだ。

山本しま。日本人の女性。29歳。通称殺し地獄。亜侠としては駆け出しだが、異常に怪しい仏教系の新興宗教の教徒であり、その言動からなにかしら人に言えない役割を担っているようである。7つの数珠で敵対者を物理的に昇天させる使徒。亜侠としてデビューするまで教主の別荘で過ごしていたらしい。

ボリス・マーヒル。西アジア出身の男性。78歳。通称おっぱい殺し。
以前の仕事で大金を稼いだのか、一度故郷に里帰りしていたのだが、そこで運命的な出会いを果たし、まさかの結婚。妻帯者として再びオオサカに帰って来た。なお妻は日本ではアウアウラインの幼妻(メイド)である。

ソム・パット。東アジア出身の男性。27歳。通称ピンク地獄。
銀行強盗に二度も成功し、その金で海外旅行を楽しむも帰りの空港で誰かに荷物を取り違えられてしまう。大事なカラシニコフがいつの間にか大量のシャブに。

こんなバラバラでお互い面識も無い四人だが、彼らには一つだけ共通点があったのである。それはオオサカの街で今流行しているカードゲーム、マジックザギャザリングの愛好家ということだ。
久しぶりのオオサカで久しぶりにEDHを遊びたくなった彼らはとあるショップのEDH専用フリー卓に座ったのである。

和気藹々とデュエルをしていると四人に話しかけてくる人物が一人。オオサカでは知る人ぞ知るfoilコレクター、川田ニグラスである。
四人全員と面識がある川田はこう切り出す。

「おお、君たち久しぶり!マジック好き亜侠の四人が揃ってるなんてラッキー!どうだろう、久しぶりのオオサカで仕事も無いだろう?ワシの依頼を受けてくれんかね?」

一同が面食らっている中で最年長のボリスが真っ先に答える。

「仕事の内容と報酬次第じゃわな」

「とあるfoilカードを調達してほしい。金に糸目はつけんぞよ」

「具体的には?」

「札束四つ」

この答えに応対していたボリスとソムが一斉に答える。

「「そんなはした金じゃ動けねーよ!」」

ボリスとソムは生活レベルが高く一般に富裕層といわれるくらい経済的余裕があるのである。何故亜侠をしているのか。

「いやいやこれはあくまでお近づきのしるし的な依頼であって、うまくいけばこれからもっと大きな仕事を依頼させてもらうつもりじゃよ」

富裕層の二人はその答えを聞いてひとまず依頼の内容を聞いて決めることに。
ミス少女はあまり乗り気ではないのか静かに聞き流していたが、しまがおもむろに口を開く。

「拙僧は別に受けてもよいが、それには拙僧がキチガイではないと認めていただきたい。拙僧はキチガイではない」

「アッハイあなたはキチガイじゃないです」

「うむ。拙僧はキチガイではない(にっこり)」

川田曰く、最新エキスパンションのカラデシュに低確率で封入されているマスターピース。本来なら英語しか存在しないのだが、楔文字で書かれた金属モックスがこのオオサカのどこかで剥かれたというのである。

依頼を受けるかどうかでやや話し合いがありつつも、結局を依頼を受け、川田からの勧めもあり四人でチームを結成してチーム名を決めることに。
こちらは神の天啓かすんなり決まることに。
その名も
【血と薔薇とゴスロリキャッツ】

川田が広島にfoilの取引に行く予定があるため、それまでの三日間がタイムリミットである。

12月23日。(金)。夜。
全員で情報収集に奔走するもミス少女、しまが順調に情報を集めたところで何故かソム(♂)がボリス(♂)を言葉巧みに人気のない裏路地に連れ込む。二人きりになったと思いきやあれよあれよと言う間にソム(♂)はボリス(♂)を押し倒し、ボリスの心も身体もその若き血潮で征服してしまったのだ。

12月24日。(土)。朝。
神の天啓によりソムの悪行を幻視したしまはソムを成敗しに急行する。
朝ちゅんした二人の前に立ちはだかったしまは乾坤一擲当たれば即死級の数珠パンチを繰り出すも、ソムはそれを嘲笑うかのようにひらりと回避。
己のトリコとなったボリスにその場から立ち去らせると、改めてしまと二人きりになったことを確認しつつまたもや押し倒しにかかる。
新興宗教とはいえ信仰に捧げた乙女の純情を、まるで野に咲く花を踏みにじるかのようにソムのエレクチオンした男性自身が侵略していく。かくしてボリスに続きしままでもがソムの野望に塗り潰されていくのであった。
ソムの野望。それはラブニャンというブースターカルマを取得するために目についた人間を片っ端から自分のものにするというおぞましいものだったのだ!
なおミス少女は黙々と情報をえげつない速度で収集していった模様。

12月24日。(土)。夜。
これまでに主にミス少女が奮闘して獲得した情報は、
学級文庫イワトビペンギンというアイドルが件のfoilを入手したらしい。
学級文庫イワトビペンギンはミナミの眼鏡屋兼マジックショップ【ぬりかべ堂】にいるらしい。
ということが判明する。

なお、それまでの間に、バクシーシバクシーシとジャリンコにまとわりつかれたり、ボリスが幼妻とデートしていたら人さらいに三時間ほど拐われたり、インド人の死体をスルーしたりした模様。

12月25日。(日)。朝。
紆余曲折ありながらもぬりかべ堂にやって来たチーム【血と薔薇とゴスロリキャッツ】。店員の案内でデュエルスペースまで足を運ぶと、そこには学級文庫と彼女の連れが二人でデュエルをしていた。
まずはボリスが交渉に入る。

「あー、あんたが学級文庫さん?楔文字の金属モックスを持っているとか」

「はいそうですよー」

「ぶっちゃけそれ必要かね?」

「使う訳じゃないけど、どや顔できるんでー」

「よかったら譲ってくれんかね」

「うーん。そうですねー。デュエルであたしに勝てばお金で売ってあげますよ?もしくはブラックロータスとピントレでもいいや」

「では一勝負お願いしようかのう」

そして繰り広げられる学級文庫の先手4キル祭。実は学級文庫は数年前オオサカ最強位を獲得した強豪なのである。

ところがこうなることを予期していたのか、ミス少女とソムはオオサカに最近出来たばかりのオオサカ◯れる屋でトランクをはたいて店の在庫のベータミントのブラックロータス(鑑定書つき)を全部買い占めていたのである。

ボリスがアヘアヘになってるところにブラックロータスを届け無事トレード終了。
川田に約束の品を届けると、野望を叶えたソムはラブニャンの恩恵を受けつつ、次の依頼に備え四人は早々に短い休息に入るのであった。



「命の洗濯」へ続く



今年も皆と会えて嬉しかったぞい

DNもTwitterもログインすらめったにしてなかったから、カブルがレベル2になってヘッドジャッジしてるってだけでびっくらこいた

挨拶回りもほぼできたからよかったよかった

とはいえなぜか毎回対戦するチャンスと当たらなかったり、チャーリーとお約束が出来なかったり、会場1階(半地下?)のうどん屋さんが無くなってたりと時の流れを感じたり感じなかったり

使用デッキは白青フラッシュ
二週間くらい前のスタンダードショウダウンで霊気池と白青フラッシュそれぞれ借りて回したんだけど、白青フラッシュが異様に手に馴染んだのでそのまま使った感じ
環境のデッキとかカード知らなくても昔ながらのクロックパーミの動きしてれば勝てそうなのがいいやね

んでもってスタンダードラウンドは右手強すぎて2勝1敗で久しぶりにドラフトラウンド進出

ドラフトは予選順位上からポッドに振り分けられるのかなーと思ってたら、謎のシャッフルでファーストポッドへ

ファーストポッドは知ってる人ばっかり且つヘイトドラフトするような人も居なくてやりやすそうな感じ。唯一にして最大の問題は僕がFNMほとんど行けてなくてカード知らないこと
せめて直前の金曜行けてたら色々違ってたんじゃが

ピックは完璧に協調できてたものの、2色目の選択をミスって緑黒の1/1カウンターシナジーで戦うデッキに
そこそこ纏まってるデッキになったものの、全員協調出来てる卓では極普通の出来

ゲームも初戦こそ勢いで勝ったものの、2回戦は自分のカードのテキスト読めてなかったり、コンバット下手くそ過ぎて負けて、3回戦もバウンスだけはやめてー!とお願いしたらバウンス撃たれて、カウンターだけはやめてー!とお願いしたらカウンター持たれてたりと完封負け

2色目赤にさえ出来てたらどっちかは勝ててたかもしれなくてガッカリ

なお完璧に協調出来てた僕の上下はちゃんとドラフト勝って決勝ラウンド進出してた模様

とりあえず来年の頂上位はちゃんと練習して行きたいと思いましたまる


私信
チャンスいつの間にか帰っててワロタ。滅多に会えないんだから帰るときは一声かけろよぅ

死んでました(挨拶)

この一年間プレリしか出た記憶なくて、今年はとうとう頂上位出れないかもと思ってたら、どうやら去年の冬にちょっとだけ頑張ってたみたいで、ギリギリ通過してました
いやー去年の俺偉い

とりあえず権利獲得者一覧を見ると、ベテラン勢は結構脱落しちゃってるなあと
そんな中で兄貴、大魔神さん、ヤナギくんなんか衰え知らずで凄いなーと

自分もマジック引退するつもりは無いけど、仕事やらなんやらで日曜動けなかったりなんだり。特に今年は年1回出るようにしてたGPにとうとう1回も出れなくなって、寂しい一年でした


近況報告
という訳で日曜マジック出来ない分TRPGとシャドバばっかりやってました
TRPGはGMやってくれる人が増えて、最近はPL参加率が上がって嬉しいけど、進行が止まってるキャンペーンが大量にあるので、来年はちょっとずつ消化したいのう
シャドバは始めて2ヶ月でAA2ランクまで上がったけど、ここで完全に行き詰まってます。超越ウィッチとエイラビショップにブンブンされるのもう嫌どす
2pickは5‐0も何回か出来るようになってきたけど、負けるときは構築以上に理不尽に負けるのがなんとも
オリヴィエ2枚とかフローラルフェンサー3枚とかはいはいって感じ


さておき頂上位と来年のPT京都に向けてのマジックは久しぶりに頑張りたいなと思いつつ、またしばらくオサラバ
時は星暦3150年。人類は広大な宇宙を二分していつ果てるとも知れない戦争に明け暮れていた。
一方は地球人類の永遠の故郷地球と太陽系を中心とした星界共和国。そしてもう一方は地球人類はより高次元の存在によって遣わされた天使であると標榜する汎銀河天使帝国である。
地球外知的生命体。龍人とも言われるムガルシル人の技術協力によって長きに渡り星界共和国は劣勢にたたされていたのだが、度重なる交戦を経て帝国によって独占されてきた龍人の技術を解析してその差を埋めつつある日、一人の天才が共和国に現れた。
サリア・安倍。太古地球の日本国にて伝説の存在として知られる陰陽師安倍晴明の血脈を現代に継ぐと噂される天才指揮官である。
パラダイムシフトとでも言うべき革新的戦略により著しい戦果を挙げた彼女は27歳にして元帥の地位に就くこととなる。もちろんそこには戦果だけではなく星界軍の士気を上げるのに充分な美貌を併せ持っていたのも大きな理由であろう。


・・・続く?
ゴタゴタしてるうちにフルスポ出ちゃったからとりあえず

折れた刃、ギセラ
重力を操る高貴なピンク髪の天使。ライトニングさんかな?ただ強枠。コンボ特化や強いコンセプトのあるデッキ以外はまあ入れ得。合体変身後はFF的にもラスボス感ある

消えゆく光、ブルーナ
リアニメイト対象が限定的とはいえ、スタンダードと違ってギセラしか使わねーよなんてことはなく普通に両方採用レベル

ゲートウォッチ配備
是非倍増の季節経由で撃ちたい豪快スペル。特に新タミヨウと大量ドロー付きのPW出してGGとかエグい動きしてくれそう。歯と爪の方が強いとかは言わないお約束

神の導き
EDHだとなぜか初期ライフが減るのでうっかり入れないようにしましょう。恵まれたカード名からクソのような効果である

無私の霊魂
スピリットとしてはそこそこ。クレリックとしては渋い仕事してくれそう。神河の転生先に仕込むのも地味にいやらしいかも

支配の天使
太陽破の天使とマナ域被ってるのが惜しいけど、殴る天使デッキならそこそこ有用。変位エルドラージでくるくるするのはヘイト

異端聖戦士、サリア
ジェネラルにおくとなかなか鬱陶しそう。札束デッキキラーになりうる。まあEDHよりスタンダードやモダンに与える影響が一番デカイヤツ。最初にカード情報出たときに世の黒愛好家を憤死させたとか

サリアの槍騎兵
ちょちょいとブリンクすればコンボパーツかき集められる憎いヤツ。かなり強そうですぞ

偏った幸運
政治が捗る楽しいドロー

月への封印
カジュアルな青デッキ待望の万能除去。統率者セットの森になれオーラが色変わって荒地になーれにリメイク。コントロール奪う以外でウラモグ対処できるのは偉い。土地も対処できるのも便利過ぎてなにに貼るのか迷うこと間違いなし

月の力
4人対戦だと弱いけど、タイマンならソフトロックデッキのパーツとして使われる

霊廟の放浪者
スピリットデッキでどうぞ。EDHよりスタンダード向け

意識の拡張
ぶっ壊れぶっ壊れ&ぶっ壊れ。EDHだとキャスティングコストの重さが枷にならない程度でしかないんですよ。俺のカジュアルフェルダクリフでさえ噛み合えば3ターン目に置けちゃうわけで。禁止リスト入りしてもおかしくない

即時却下
定期的に印刷される時間停止系カウンター。この系統のカードを持ってない人ならちょっと嬉しいかも

非実体化
ヴェンセールが非実体化してしまった。スタンダードなら強そう。EDHなら素直にヴェンセール使うっす

墓所破り
膠着しやすいカジュアルEDHならナイスゾンビ。ゾンビの横行と倍増の季節系二種類でライフが続く限り墓所を破り続けられる

地獄の樹
即死コンボしてもいいけど、初期ライフ40のEDHじゃ純粋に超火力。これは強そうですぞ

無害な申し出
久しぶりの寄付系カード。コントロール交換系も含めればこの系統は枚数自体はたくさんあるけどイラストパワーはさいかわさいつよ。にゃんにゃんの申し出を断るわけないにゃん

鏡翼のドラゴン
これまた久しぶりの放射系カード。ザダと違って相手のスペルをコピーするのが楽しい。政治の材料にもなるし採用する価値あり

熱錬金術師
僕みたいなめんどくさいコンボ好きに。先日1回も決まらないオレリアの4枚コンボについて解説したら19歳に呆れられたおっさんが私です

異界の進化
スタンダードお化け、EDH掃いて捨てるほどある。

墓後家蜘蛛、イシュカナ
蜘蛛デッキ待望のコマンダー。目指せ打倒エルフ

首絞め
野生の雑種犬や!木の枝からぶら下がってるのに到達という微妙なフレイバーが好き。エムラクールより高い樹からぶら下がってるのね

蔓延するもの
めっちゃ面白いけど戦闘ダメージオンリーなのがなあ

見事な再生
見事にギトラグの怪物デッキに内定

ギサとゲラルフ
統率者から遅れてようやくスタンダードでカード化。美しい姉弟愛で是非青黒ゾンビデッキを

呪文捕らえ
発表即変位エルドラージとのコンボが提案されたお化け。とはいえ重いスペルもバンバン飛んでくるEDHだとボチボチといったところ。政治には利用できるからそういう意味では使えないわけじゃない

実地研究者、タミヨウ
はやく倍増の季節貼らなきゃ(使命感)。3色だからって詰め込みすぎじゃろ。スタンダードだと奥義即勝ちとはいかないけど、EDHならさすがにほぼ即勝ちじゃなかろうか

約束された終末、エムラクール
初代エムラクールと違って強力ではあるものの簡単無限ターン出来ないようには調整されてる。4人対戦なら1人を犠牲に強烈なヘイトを稼ぐことにもなるし、まあファッティ枠としては妥当かなと。タイマンはクソゲー。スタンダードもきっとクソゲー

永遠の災い魔
はいはい食物連鎖食物連鎖。明確に役割のあるカードだから使う人は使うし使わない人にはバニラ



・赤
・役割:アーティファクト破壊、キキジキと愉快な仲間たち、超リセット、混沌

・カード:《汚損破》、《鏡割りのキキジキ》、《火炎舌のカヴー》、《抹消》、《世界混ぜ》

・概説:とにかく赤と言えばアーティファクト破壊、アーティファクト破壊と言えば赤と言うくらい割りまくり。特に《汚損破》はマナファクトをたくさん並べて天狗になってるやつに対して愉悦にひたれる凄いやつ。そして《キキジキ》は言わずもがなの強さ。なんせ赤単でも《士気溢れる徴集兵》と2枚コンボしちゃうお手軽さ。もちろん無限コンボせずとも《火炎舌のカヴー》や《鋳塊かじり》なんかの生物コピーするだけで強い。一方スタンダードではまず再録されないであろう《抹消》を始めとしたリセット群もヤバい。単純にリセット能力の高さもさることながら、ローウィンより古いカード特有のプレインズウォーカーって書いてないせいで無人の荒野でPWがひたすら能力を使うクソゲーが。ただし次のゲームからは親の仇のようにヘイト稼いだ状態でスタートすることに。でもってカジュアルEDHだからこそ楽しいのが《世界混ぜ》や《泥棒の競り》といったパーマネントのコントロールをぐちゃぐちゃにしちゃうやつ。Aさんの《キキジキ》とBさんの《修復の天使》がCさんにセットで持ってかれてggとか凄い奇跡も。



・緑
・役割:マナクリーチャー、非生物破壊、豪快サーチ、墓地回収、倍化エンチャント
・カード:《極楽鳥》、《酸のスライム》、《歯と爪》、《永遠の証人》、《倍増の季節》

・概説:個人的にカジュアルEDHにおける最強色。ガチよりでも黒に勝るとも劣らない。その一番の理由はお財布に優しいマナクリ。他の色が色んなマナファクトを並べて出せる大量マナも1~2マナのマナクリで同じこと出来ちゃう上にコモンだけでもそれなりに枚数集めることが出来ちゃう。極端な話マナクリとファッティと《踏みあらし》系統のカードを詰め込むだけで立派にデッキになっちゃう。そこに《酸のスライム》や《砂漠の竜巻》(この辺はなぜか生物も破壊できちゃうが)なんかのユーティリティーカードもコモン~アンコで事足りる上にちゃんと強い。でも一番強いのがライブラリーから直接戦場に出しちゃう各種サーチ。《歯と爪》は一発で生物コンボ揃うし、スタンダードで使われてる《進化の飛躍》でさえこの系統のカードとしては一番弱いレベルなんだから推して知るべし。そして《永遠の証人》を始めとした墓地回収は派手なカードが多くてかつハイランダーなEDHでは凶悪そのもの。更に緑を最強たらしめてるのが《倍増の季節》や《春の鼓動》のような倍化エンチャント。特に全員に恩恵があるタイプならまだしも自分だけマナやトークンがやカウンターが倍なんて強いに決まってる。特に《倍増の季節》はPWの初期忠誠度カウンターも倍にしちゃうから出して即奥義もよく見かけるシーン。ただし忠誠度+の能力使っても倍乗らないので注意。ちなみに僕が今年の春頃組んでた《フェルダグリフ》デッキは《倍増の季節》からの《深海の主人、キオーラ》即奥義でタコ6体とかやってました



・マルチ
・役割:コマンダー、高いカードパワー、各種《チャーム》、分割やハイブリッドもここ
・カード:《タズリ将軍》、《名誉回復》、《ラクドスの魔除け》、《レッドキャップ》

・概説:マルチ一番の役割はそりゃコマンダーですわ。神話最安値の座をほしいままにする《タズリ将軍》もEDHでは立派な5色コマンダー。自分の愛するレジェンドを使うなり《ニヴ=ミゼット》でぶんぶんいわしたり自由自在。そしてマジックの歴史に残るパワーカードも存分に。エタマスで再録された《名誉回復》でも《血編み髪のエルフ》でもよりどりみどり。ただそんな中でも注目してほしいのが各種《チャーム》。スタンダードでは一部のカードしか使われなかったり、使われても3つのモード全部使われるカードは更に少なかったりしたけれど、あらゆる状況が生まれうるEDHにおいては絶対どこかしら役に立つ場面があるので入れておいて損はないし、逆に相手からもぽろぽろ飛んでくるのでその都度こんな使い方があるのかと勉強にもなる。そんな中でも断トツに強いのが《ラクドスの魔除け》。これの強さはやってる人ほどわかるし、入れれるものなら8枚入れたい。実際使うor使われると実感できる。僕は今赤黒のデッキをバラしちゃってるのであれですが。あと当然だけどハイブリッドや分割カードや《タズリ将軍》みたいなカードもマルチなんでデッキを組むときは気をつけて。あとマルチの生物は高確率で無限コンボのパーツだったりするので、初めて見るマルチ生物を出されたらしっかりテキストを教えて貰いつつできたら素早く除去しちゃいましょう。
スタックは大量に積まれてるけど、とりあえずエタマス発売されてEDHにも色々還元されてきてるので、まずはここから更新

そもそもEDHとはなんぞやということについては、99+1枚のハイランダーとか、色のルールとか専用の禁止リストとか色々あるけど、その辺はwikiなり晴れる屋のサイトを見れば必要十分なので割愛

今回はEDHのデッキをコピーでなくオリジナルで組みたいけどどこからリストを埋めていけばわからない人に100枚のリストの最後の数枚を埋める助けになれば、もしくはカジュアルとはいえ多少なりとも勝率をあげるために覚えておいた方がいいカードを紹介したいなと

ただこのまま本文に入っても、そもそもカジュアルEDHとはどこまでがカジュアルなのかという人もいると思うので、そこにも軽く触れます


・どこまでがカジュアル?
個人的にはEDH自体がカジュアルフォーマットなので、デッキを組んだ人がカジュアルだと言えば十分カジュアルだとは思っているのだけれど、逆説的に“強すぎてコミュニティーに嫌われるデッキ”がガチ、そうでなければカジュアルかなと
たとえばデッキの構成がサーチとマナ加速と2枚無限コンボだけで成立してて2~3ターンキル当たり前デッキを赤黒ミノタウロスデッキとヨハンデッキがイチャイチャしてるところに持ち込んだらどっちが空気読めてないねんと

・デチューンとチューンアップと歩み寄り
だからと言って最速コンボデッキを徒に排斥しても面白くないので、ガチと思われるデッキは例えばサーチを全部抜いてトップデッキで勝負するようにしたり、ミノタウロスデッキも無限コンボを1個だけ入れたり妨害カードをちょっと入れてチューンアップして、お互いがそれなりに楽しめる妥協点を探るのがいいかなと


前置きが長くなったけど、以下に各色の役割とよく見るカードと概説をざっくりと紹介


・無色
・役割:パワフルな生物と派手なリセット
・カード:《真実の解体者、コジレック》、《精霊龍、ウギン》

・概説:スタンダードやモダンで常に暴れている無色。EDHでもそのパワフルさに陰りなし。とはいえ旧コジレックと旧ウラモグはEDHにおいては生物としてよりもその強力なライブラリー修復能力を目当てに採用されることが多いかな。自分のライブラリーを引ききるループコンボに噛ませることによってループの確実性をあげつつ、素出しできればそれはそれで。相手のLO戦略を勝手にメタってるのも強いけど、微妙に高くてカジュアルっぽくないのが珠に傷


・白
・役割:最強の除去色。ブリンク。破壊不能。第2のリアニメイト色。《禁止》カード
・カード:《剣を鋤に》、《神の怒り》、《変位エルドラージ》、《希望の天使アヴァシン》、《太陽のタイタン》、《堂々たる撤廃者》

・概説:単色最弱にして2色目としては最強のタッグパートナーになりうるのが白。生物除去なら単体からマスデスまで全て揃っており、そうでなくともパーマネント除去としては断トツ。コマンダー《アヴァシン》から《神の怒り》や《ハルマゲドン》連打はカジュアルEDHにおいては有力なアーキタイプ。リアニメイトとしても相黒には一歩劣るものの、確実にアドを稼ぐ《太陽のタイタン》に無限コンボのお供にもなる《目覚ましヒバリ》《霊体の先達》と目白押し。そしてスタンダードにて猛威を振るう《変位エルドラージ》はEDHにおいては究極生物!古今東西のあらゆるETB生物をブリンクできるんだから弱いわけがない!《難題の予見者》と組み合わせると対戦相手Aの手札を対戦相手Bに丸々移すような凄い政治力も発揮できちゃう!あと《禁止》カードは相手の行動を禁止するカード全般。《堂々たる撤廃者》は相手のカウンターやインスタント除去を禁止することができるし、《迷宮の霊魂》等々相手の強みを禁止して自分だけ生かす、もしくは同じ土俵で戦わせたたり。とはいえ概ね生物ベースなのでよく除去られるのはご愛嬌


・青
・役割:ドロー、カウンター、コントロール奪取、追加ターン、バウンス
・カード:《天才のひらめき》、《巻物の君、あざみ》、《対抗呪文》、《袖の下》、《時間の伸長》、《精神を刻むもの、ジェイス》、《サイクロンの裂け目》

・概説:EDH最強色。コマンダーが青いだけでヘイトが高くなる理不尽な子。なんせレガシーで禁止されちゃうような1マナドローも全部使えるんだからそらそうよ。とはいえカジュアルEDHにおける1マナドローは手札を整える本来の使い方が主で、その真価は《天才のひらめき》のような大量ドローにあるかと。カウンターはカジュアルだとお守りに少数採用すれば十分。なにせ四人対戦とかだと全部打ち消すとか無理な話ですし。《袖の下》や《支配魔法》を大量に入れた他力本願デッキもカジュアルだとよく見るアーキタイプ。追加ターン系スペルは近年のエキスパンションだと再利用できないように解決後追放されるようになってるけど、EDHなら普通に墓地に落ちるやつを使えば大体3枚コンボで無限ターン(例:タイムワープ、記憶の壁、変位エルドラージ)。あと普通の構築と比べると若干弱いけど《神ジェイス》はやっぱり神。そして個人的に青を最強色として定義する理由の一つだと思うのが《サイクロンの裂け目》。禁止になってないのがおかしいくらいのぶっ壊れ。バウンスの幅が広すぎるのに自分は影響なしという大ちゃぶ台返し。青ければ確実に入ってるし、青を使うならとりあえず入れとけ。デチューンにせよチューンアップにせよ個人的には不動のポジションを確保してると思ってる



・黒
・役割:サーチ、リアニメイト、サクり台、第2のドロー色
・カード:《魔性の教示者》、《動く死体》、《納墓》、《臓物の予見者》、《ネクロポーテンス》

・概説:青に次いで強いとされる黒。サーチ自体は各色にあるものの、好きなカードを手札に直接持ってこれるのは黒の特権。リアニメイトも白が条件付きだったり重かったりするのに対して黒は軽かったり《鬼の下僕、墨目》のように相手の墓地から繰返し釣ったりと万能。なによりも《納墓》《生き埋め》のように最速キルの筋道を自分で立てられるのが強み。逆に特化し過ぎるとガチ扱いされて嫌われやすいので、カジュアルEDH指向だとよくデチューンされることに。サクり台も他の色だと単体で弱すぎるカードや微妙に高いカードを要求されるけど黒ならよりどりみどり。《臓物の予見者》が頭1つ抜けてるけど、それこそスタンダードっぽく《ナントゥーコの鞘虫》で十分。そして青に勝るとも劣らないのが黒のドロー。《ネクロポーテンス》は置くだけでヘイトが上がるのでカジュアルだと取り扱い注意だけど、《ファイレクシアの闘技場》で十分強い。なにより普通の構築と違ってライフが40点スタートというのはライフと引換にドローを進める黒と相性がいいのは当然。ちなみに《むかつき》は一回撃つと次のゲームからは尋常じゃないヘイトを稼ぐので更に注意されたし。これも禁止リスト入りしてないのが不思議
diarynoteがTCGに特化してるのにビックリしつつ

久しぶりのマジックはこの世で一番楽しいプレリリース
一回目は高知でもようやく開催する運びになった最速深夜プレリ
対面のプレリフォイルからアヴァシンが出てきて小躍りしてるのを眺めつつ、自分もプレリフォイルはオーメンダールとなかなかいい感じ

引いたレアは

月皇の司令官、オドリック
忘れられた作品
無情な死者
マルコフの戦慄騎士
神出鬼没な拷問者
炎刃の天使
聖トラフトの祈祷
オーメンダール(プレリフォイル)

お持ち帰り的には可もなく不可もなく

自分のプレリにおける流儀としてレアは出来るだけ採用というのがあるので、黒中心に組みたいなと思いつつカードプールをチェキ

黒はレアたくさんある上に除去が3枚に強アンコかつシナジックな血統の呼び出しもあって即確定
次は無情な死者が輝くゾンビシナジーが期待出来る青を見るも、ゾンビがレアの忘れられた作品くらいな上に枚数自体殆ど入ってなくて即断念
緑もレア無い上に生物がコモンの狼男と大量の格闘スペルという強くも面白くもない感じ
赤はベストコモンの癇しゃくと重い除去の灰と化すはあれど、それだけ。白はお化けレアのオドリックが光るも除去無し
あれこれ悩みつつもアンコ土地に白黒ランド1もあるし、レアを出来るだけ採用する為にも黒赤タッチオドリックという構成に


R1 赤白
G1 微妙に重いところ引いてたらナヒリにあっという間に蓋されて特にいいところなく負け
G2 オーメンダール強すぎて勝ち
G3 相手マナスクリューからのこっちT4に血統の呼び出しとオドリック揃うも相手の除去の嵐にボッコボコ。あとは相手の土地が延びたところにナヒリと天使が降臨して負け。いやーナヒリ固すぎだわ

R2 赤緑
G1 オドリックと神出鬼没な拷問者と飛行が並ぶと相手は死ぬ
G2 序盤狼男に一方的に殴られてライフ5まであっという間に押し込まれるも、なんとか盤面を膠着させることに成功。お互いトップ勝負になったところでオーメンダールを引くも生物は3体のみ。除去1枚でライフ削られるのでライフ1点と引換にトークンを出さざるをえない。相手は着実に生物を並べてくる。泣きながら2回目起動して、癇しゃくだけは止めてーとお願いしたら‥‥「あっ癇しゃく引いちゃった」
G3 オドリック先生が飛行先制ライフリンクをシェアしてくれて勝ち

R3 黒赤
G1 マルコフの戦慄騎士が7/7飛行になって戦慄をもたらして勝ち
G2 色事故してる相手とマナフラしてる自分との壮絶な己との争い。先に山を引かれて序盤の優位を逆転されかける。とにかく土地以外くれと念じたらトップ癇しゃく。血統の呼び出し起動マッドネスからの昴揚達成親切な余所者変身で生物2体除去+トークンという爆アドムーヴで勝ち

というわけで2‐1のまずまずな成績


2回目
今度は日曜の昼の部。
受付よりだいぶん早く着いたので、朝からの参加者とダラダラトーク。EDHのパーツにカエル欲しいねん的な話をしたりラジバンダリ

受付終わってパックを剥き剥き。自分含めて同卓の3人はとりあえずプレリフォイルはお察し。ところがここで言霊発動。見事カエルことギトラグの怪物を引き当てる。
たまには言ってみるもんじゃ

以下レア

往時の主教
無情な死者
十三恐怖症
ファルケンラスの過食者
ファルケンラスの過食者(プレリフォイル)
無情な破棄(フォイル)
ギトラグの怪物
熱病の幻視

十三恐怖症使わなきゃ(使命感)
青はまたもやレアも無ければ枚数も無しで即アウト
ところが他の4色がなかなか際どい。黒はレアは強いけど除去が枯れてる。赤はファルケンラスの過食者のおかげで黒赤2色ならかなりシナジックかつ先攻ブンブン。緑はカエルと蜘蛛が強いけどそれだけ。白は生物が強いけど除去もシナジーも無し。普通に勝つために組むなら白黒安定だけど、露骨に強い無情な破棄よりはカエルを試したい‥
時間が刻一刻と過ぎるなか、改めてカードプールを眺め直すと一際輝いて見えるカードが‥
そうそれは“忍び寄る驚怖”
毎ターンお互いディスカードという最近にしては珍しい枯渇戦略カードにしてマッドネスエンジン。そしてこのカードからシナジーの光がどんどん僕の目に幾条ものネットワークとなってカードを繋ぎ止めていく
2枚のファルケンラスの過食者によって全ての吸血鬼がアド源となり、吸血鬼のビートダウン戦略が手札の枯渇とライフロス能力とマッチ。そして驚怖で土地を捨てることによってカエルが一方的なアドバンテージを与えてくれる‥
これこそこのカードプール最適解!


R1 白緑タッチ青
G1 飛行止められずボッコボコ。
G2 カエル+驚怖コンボ完成!相手の手札は枯渇し、こちらは毎ターン2~3ドロー!この圧倒的格差!え?ドラグスコルの騎兵?毎ターン4点ゲインと大量のスピリットの前にライブラリーもライフも両方こっちだけ無くなって負け


R2 赤緑タッチ青
G1 ケッシグの鍛冶場主とステンシア仮面舞踏会強すぎて勝ち
G2 X点火力本体にぶちこまれるだけの簡単なお仕事
G3 T5カエルでどや顔したらコピーされたでござる。ただ相手が途中でカエル相討ちを選択してくれたおかげで、ダメージレースに持ち込めて勝ち。


R3 赤青
G1 マナフラしてるところにブンブンされるだけの簡単なお仕事
G2 こっちの生物を順番に除去られたT6。こちらの手札は灰と化す・十三恐怖症・溢れる土地。相手の戦場にはパワー3のバニラが一体。お互いライフは20。とりあえず十三恐怖症置いて、除去は次のターン後続に撃つか最悪目の前のバニラに撃ってライフゲインでじっくり行くかと思うじゃん?相手がトップデッキしたカードと十三恐怖症のテキストをまじまじと読んだあと、無差別な怒り(+2/+2)、霊魂破としてぴったり7点で負け。

というわけで1‐2
十三恐怖症は計画的に
最初に扉を開こうとしたのはサクヤだった。
彼女は僕よりほんのすこしお姉さんだけど、お喋りしてたときからとても好奇心が旺盛で元気な人だということはわかっていたから、真っ先に扉へ向かったのはとても自然に感じた。
それを眺めながらイシスがお茶を飲みたいわととてもゆったりとした口調でひとりごちていたのが、同い年なのにサクヤと真逆な性格なのはなんだかとってもおかしかった。
イシスのお腹にはぽっかりと大きな穴が空いていて、お茶を飲んでも零れちゃうよと茶化していたのは誰だったろう。

サクヤが扉のノブに手をかけたところで、今までちょっと静かだった薫お姉さんが両手に武器を構えて扉の向こうを警戒しはじめた姿はとてもさまになっていて、少なくとも僕の心を惹き付けるかっこよさを持っていた。
でも一番幼い十姉妹にとっては五人のなかで一番お嬢様然としたイシスへの憧れよりももっと強い意思を感じさせる視線を外すほどのことではなかったみたいだ。

サクヤがノブを回すと、鍵はかかっていなかったようで、なんの抵抗もなく扉はするりと開いてしまった。
僕たち五人以外にはなんにもない部屋から抜け出したからだろうか、みんながそれぞれ他の四人の誰かだったり、僕の手鏡のようなそれぞれにとっての大切な《たからもの》への執着がほんのすこし薄れたみたいだった。

部屋の外には廊下。僕達が先程までいた部屋は廊下の一番端だったようだ。
真っ直ぐ伸びる廊下の向こう側から音が聞こえてくる。
眼を凝らしても人影はなく、ただただ音が僕達を誘おうとしているだけだった。
さあどうしようかと思ったその時ー

「誰かいませんかーーーーー!!!!!」

突然の大声に吃驚した。声の主はただただおしとやかな人だと思っていたイシスだった。
どうやら普段は猫を被っているのかしら。
そんな彼女の呼び掛けにも答えるものはなにもなかった。

意を決して廊下を進むとすぐに、左手に部屋がいくつか並んでいるのがわかった。
そして廊下の右手には窓一つなく、無機質な壁が廊下の奥まで続いているようだ。
僕達が目覚めたら部屋を「最初の部屋」とするならば、「二番目の部屋」と呼ぶべき部屋の入口の扉の前まで来たところで一旦足を止めることにした。

・入るか
・入らざるか

音があくまでも廊下の奥から聞こえている以上ここに入る必要はないかもしれない。
でもなにかがあるかもしれない。
ただ、そんな迷いはすぐさま打ち消された。
誰だったかが
「この部屋にも私達と同じように誰かが眠っているかもしれない」
そう説得してくれた時点で僕達の選択肢は一つしかなかった。
最初の部屋と同じく鍵のかかっていない扉は僕達をそのまま部屋へと呑み込んでいく。

部屋の中には人影はなく、辺りには屑鉄やガラクタの類いが散乱しているばかりだった。
ふと上を見上げると細い通気ダクトが見えた。そしてダクトを通ってあの音。
ダクトにたまたま集音効果があったのか、今までより音の内容を聞き取ることができた。
どうやら歌と人の怒鳴り声のようだ。
ダクトがそのまま近道にならないだろうかと、一番小柄な十姉妹が入ろうと試みるも、彼女の細い身体でも入ることはできなかった。

諦めてまた廊下に出ると、なにを思ったのか薫お姉さんが「最初の部屋」の方へと走っていく。
「ちょっと待って!」
イシス程ではないけれど、僕もつい大きい声を出してしまった。
背が高くて一歩一歩が大きい彼女に追いつくため、僕は自分の特技である《カンフー》の走法でなんとかすがりつく。
「ああ駄目だ。駄目だよ。僕達はたった五人しかいない姉妹なんだ。独りで行動してなにかあったら困るじゃないか。ああ嫌だ。嫌だ」
一気に喋ると薫お姉さんは困ったような顔で
「ああごめんね」
と謝って、「最初の部屋」を調べ直したいからと言ってくれた。

ふと気付くとイシスもすぐ傍らにいて、すこし遅れてサクヤと十姉妹がやってきた。
「実は私もカンフーを嗜んでおりますの」
イシスがまたおっとりした口調で説明すると
「あたしもカンフー使えるよー」
と十姉妹が笑顔で続く。
「私カンフー使えないのにみんなズルい」
とはサクヤの談。
こういうところが僕のサクヤへの《庇護》というか護ってあげなきゃいけないと思わせる理由だ。
一時イシスと《カンフー》談義で盛り上がって《友情》を確認するのも束の間、「最初の部屋」へ入って改めて調査開始。

ところが期待むなしく空振り。「二番目の部屋」と同じくガラクタと細い通気ダクトがあるばかりで、たまたま僕達が目覚めたという以外には意味のない部屋だったようだ。
廊下に戻ってまた奥へ奥へ向かう。
突き当たりまで来ると、それまでとは違う扉が二つ僕達を待っていた。
突き当たりには重厚で横へスライドする型の鉄の扉。
「三番目の部屋」には今までの二つの部屋の無機質な鉄の扉とは違う真っ赤な扉。
突き当たりの扉の向こう側からは今でははっきり聞き取れる「軍歌」と「なにかを指示するような怒鳴り声」
赤い扉には「工場長」というプレート。


さあどうしようか。


アアイヤダイヤダ・・・
ああいやだいやだ・・・
嗚呼嫌だ嫌だ・・・

暗闇に声が響く。
誰の声だろう。
遠い記憶の彼方から。
僕のなにかを揺さぶる声が響く。

カタカタ・・・
ぬるぬる・・・
コトコト・・・

暗闇に音が響く。
何の音だろう。
近い身体の此方から。
僕のねむりを揺さぶる音が響く。

永いような瞬く間のような眠りから目を覚ました僕の視界に飛び込んできたのは、奇怪な姿の四人の少女だった。
吃驚して声が出そうなところに、彼女達の叫び声が先制して僕の声は何処かへ行方を眩ましてしまった。
そして彼女達は僕を指差して口々にこう言うのだ。
「羽根が生えてる!」
「眼が四つもあるわ!」
「尻尾まで生えてるわよ!」
「でも尻尾はリスさんみたいで可愛い」
・・・彼女達は何を言っているのだろう。
僕は四人の中でも比較的大人しそうな白い洋装の少女に向かって
「そういう君は下半身がうぞうぞとして蛇のようじゃないか」
と言い返すのが精一杯だった。

とはいえ確かに背中とお尻になにかがくっついているのは本当のようだ。
自分の身体をあちこち見てみる。
破れた着物。骨張った羽根。栗鼠の尻尾。
そしてこれこそが自分の身体であるという実感。
そういえば着物の袖になにかが入っているようだ。
取り出すとそこにあったのは一枚の薄汚れた手鏡。
何故だかとても愛しく思える。
手鏡を覗きこめばそこには僕の顔。
そして四つの眼をようやく我が目で確認できた。

そうこうしているうちに誰からともなく自己紹介をしようということになった。
確かに皆で君と僕。私と貴方では不便極まりない。
僕を含めた五人のなかでも一番背が高く年長なのが薫。17歳。
おっとりした口調と蛇の下半身なのがイシス。11歳。
対戦車ライフルなんていう物騒なものを担いでるのに最年少の十姉妹。9歳。
僕と同じ着物に日本刀を携えているのがサクヤ。11歳。
そして僕が椿。10歳。

会話をしているうちにみんな姉妹のようにすっかり打ち解けてしまった。
僕も含めみんながみんなどこか記憶が曖昧になっているせいで、だからこそお互いがお互いに寄り添わなきゃいけないと強く思える。
例えば僕は
薫に《独占》
イシスに《友情》
十姉妹に《信頼》
サクヤに《保護》
という感情を抱いた上でみんなと生きていこうと思えたのだけれど、中には《恋心》を持ってしまった人もいるみたいだ。

そういえばみんな身体のあちらこちらがヘンテコになってしまってるけれど、僕を含め五人とも女の子なのは間違いないみたい。僕と十姉妹は一人称が「僕」なのはたまたまなのかな。きっとこの曖昧な記憶の何処かに答えがあるのだろう。

自己紹介も一段落して五人でお喋りをしていると、誰だったかが部屋の外から聞こえてくる物音に気がついた。誰からともなくその音がどこから聞こえてくるのか気になると言い出してからはもうみんなその音が気になって気になって仕方がない。なによりもこの五人以外にも仲間がいるかもしれないのだから。

去年無事にイキキルことが出来たので、今年の目標もイキキルことと、リプレイをカキキルことで
ダンガンロンパ3も出るので期待
ヴァシリー「まだ約束の期限まで時間はある。みんな他に調べたいことはあるか?」
チャン「ウクライナ・ベイベ本人のことも調べたいな」
堺「依頼人のこととか」
シャカ「今のうちに武器なんかの調達も済ませておきたいのう」
シーフ「買い物は任せてください」
ヴァシリー「あとはウクライナ・ベイベを追っていたという兵士か」
イリア「では僕はミナミをブラブラしようかな」
チャン「おいやめろ」
ヴァシリー「まあ今のところ戦闘に極振りしてるイリアは情報収集の段階ではまだ活躍できないがなー。とりあえずシーフに買い物してもらいつつ他の5人で手分けして情報収集だな」

というわけで時間の限り情報をかき集めることにした紳士的外道インザダークの面々。イリアが奇声を発する謎の生物に何故か繰り返し出会って情報を回収したり、チャンが図書館で謎の黒い装丁の本に導かれるまま頁を開くと正気度を5点失いつつクトゥルフ知識を5点得たりしているとー

チャン「リーダー大変だ!」
ヴァシリー「どうした。なにかヤバいネタでも掴めたか」
チャン「それが情報提供してくれた女子高生のミカちゃんといつの間にか付き合うことになっちまった!」
ヴァシリー「よしわかった今すぐ仕事に戻れ」

こうして茶番を挟みつつも各自が収集した情報を共有していくとー

・ウクライナ・ベイベはウクライナの孤児院出身でロシアの政府機関により拉致。スタートケーキの在処を示したタトゥーを入れられ生きた地図にされたところ隙を見て脱出。単身オオサカまで辿り着く。

・ウクライナ・ベイベは孤児院に帰りたがっている。

・依頼人のセルゲイはウクライナ・ベイベにタトゥーを施したロシアの政府機関の人間である。

・ウクライナ・ベイベを追っているのは米軍である。

・セルゲイの手勢はウクライナ・ベイベを追っている米軍チームより戦闘力が高い。

ヴァシリー「うーん知らない方がよかったまである」
シーフ「でもウクライナ・ベイベは助けてあげたいです」
堺「うまくいけば依頼人のセルゲイをわしのトリコにしてなんとかできるかも」
ヴァシリー「なんにせよまずはベイベの身柄を確保しなきゃ話にならん。もう時間的余裕もないしな」
シャカ「情報集めてる合間にシーフと協力して必要なものは粗方揃えてあるぜ」
ヴァシリー「よし行くか。最後にベイベが目撃されたのは日本橋電気街の雑居ビルだったな」

紳士的外道インザダークの6人が目的の雑居ビルへと向かう。階段を上がり各階をクリアしていく。屋上へと続くドアの前まで来たところである種の緊張感が漂ってくる。6人が改めて武器を構えて屋上へと飛び出すと、そこに待ち構えていたのはー

3人の兵士!そして謎の宇宙人!
《非現実の恐怖》との遭遇に全員耐えるも、兵士と宇宙人はこの場への闖入者は全て排除せんと有無を言わせず襲いかかってくる。宇宙人の傍らにロープで拘束された少女が倒れているのを確認しつつもいざ血戦である。

※非現実の恐怖:《都市伝説》というカテゴリのモンスターを初めて見たキャラクターは恐怖への耐性を判定しなければならない。失敗すると《精神点》を1D6点失う。

イリアこそ今までの鬱憤を晴らすべく両手に持ったハンダゴテで敵を確実に削っていくものの、今度は戦闘があまり得意ではない他の5人が消耗していく。徐々に行動の余地が失われてきたところでチャンがおもむろに携帯を取り出す。

チャン「助けてミカちゃん!!!!」

ミカちゃん「コーホー・・・コー・・・・・・ホー」

チャンの祈るような叫びに応えてどこからか現れたミカちゃん。長い黒髪と血のように赤いワンピース。右手にはチャンと通話していたであろう携帯電話。左手に持つのは血に彩られた包丁。愛の殺人鬼ミカちゃんが颯爽と兵士の群れへと襲い掛かる!!
必殺の意志のみが籠められたアサルトライフルが火を吹く。ステアーAUGの凶弾が無慈悲に撃ち込まれる。銃火が止み憐れ殺人鬼は爆発四散。

チャン「ミカちゃーーーーーーん!!!!!」

彼女の死がチームを覚醒させたのか、それとも彼女の霊が敵を縛ったのか、徐々に形勢は逆転していき、最後には敵を殲滅することができた。


ヴァシリー「なんとか勝ったな。ただこの時点でギリギリなのにセルゲイの手勢は更に強いと来たもんだ。こりゃベイベを救いたかったらやっぱり堺に頑張ってもらうしかないか」
堺「なんとか二人きりの状況を作ってもらえれば、あとはワシの手練手管と運次第」
ヴァシリー「じゃとりあえずセルゲイをジェイルハウスに呼び出すか」

ベイベを引き渡すからとセルゲイをジェイルハウスに呼び出し、まずはジャブがわりに《告白》しようとするも、セルゲイの《好み》からはかけ離れていて断念。

※告白:対象の《好み》のいずれかを満たしていることを条件に判定できる。ロールプレイが苦手な人でも相手を落とせるが、逆に言えば無理なものは無理になってしまう
※好み:年齢とどの能力値が一番高いかの二種類。恨みっこなしのオープンダイスにより決定。

最後になんとか無理矢理ジェイルハウス内の個室で堺とセルゲイを二人きりにして《無言で押し倒す》もこれまた失敗。

※無言で押し倒す:視界に自分と対象以外他のものがいない状態で判定可能。告白して駄目なら身体で言うことを聞かせる最終手段であるが告白と比べて当然難度は高い。

セルゲイ「なんだこの色情魔の爺は。それよりよくやってくれたな。約束の報酬だ。ではウクライナ・ベイベはいただいていく」
ヴァシリー「ああ・・・」
セルゲイ「なんだ情でも移ったか。まあ貴様らもそのうち馴れる。人の命の安さにな」

セルゲイの去っていく背中を苦々しく見届ける面々。
ヴァシリーの仕事は成功したが苦い思いだけ残っちまったなという呟きがジェイルハウスの喧騒に飲み込まれていった。


色々あったけど生きててよかった!



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